1. HOME
  2. ブログ
  3. 防災
  4. 土砂災害から命を守る

BLOG

ブログ

防災

土砂災害から命を守る

静岡県熱海市伊豆山地区で、7/3午前10時30分ごろ発生した土石流で、少なくともおよそ130棟の建物が被害を受け、6日までに4人の死亡が確認されています。安否不明者は現在(6日9時30分時点)で24人。発生から時間が経過し、生存率が急激に下がるとされる「72時間」が迫っていますが、小規模の土砂崩れが発生するなどして、時折中断しながら進められているのが現状です。

現在でも熱海市には警戒レベル5の「緊急安全確保」が、袋井市にはレベル4の「避難指示」が出されており、少しの雨でも土砂災害に厳重な警戒が必要な状況です。

今回の熱海市の土石流も、昨年の熊本県の球磨川の氾濫も、3年前の平成最悪の水害をもたらした西日本豪雨も、7月に入ってすぐに発生しました。今日6日で西日本豪雨から3年です。今一度、自分の住む地域にどんな危険があるのか、いつ避難すればいいのかを確認しておきましょう。

土砂災害から避難するタイミング

①避難指示が出たら

警戒レベル4の「避難指示」が出たら、危険な場所にいる人は全員避難します。避難に時間がかかる高齢者などは、警戒レベル3の「高齢者等避難」の段階で早めに避難が必要です。警戒レベル5の「緊急安全確保」が出るときにはすでに災害が発生しているか、発生する可能性が非常に高い危険な状況です。レベル5の発表を待たずに安全な場所に避難しましょう。

②土砂災害警戒情報が出たら

土砂災害がいつ発生してもおかしくないことを伝える「土砂災害警戒情報」は気象庁と都道府県が発表します。発表されたら、ただちに避難場所に避難します。避難場所が遠くにある場合は、近くにある鉄筋コンクリートの建物に避難します。

③前兆に気付いたら即避難

次のような山の異変に気付いたらただちに避難します。

土石流・・・渓流の水位が急に減少、ゴーッという地鳴り、土臭い匂い
がけ崩れ・・・湧き水の停止や吹き出し、斜面の亀裂やふくらみ、小石の落下
地すべり・・・亀裂や段差の発生や拡大、樹木の傾き、地面の震動、地鳴り、山鳴り

山などの危険な地域に住む方は、避難するタイミングをあらかじめ決めておきましょう。

緊急安全確保の方法

外に出るのが危険な状況で緊急安全確保が必要になる場合、どのような行動をとれば良いのでしょうか。

垂直避難

2階以上もしくは近隣の高い建物など、少しでも高い場所に避難することを垂直避難といいます。外に出るのが危険なときは、垂直避難が最後の手段です。

近くに山などがある危険な場所の場合は、2階以上斜面と反対の部屋に避難するなど、少しでも安全な場所に移動しましょう。

緊急安全確保 上階へ移動
緊急安全確保 近隣の建物の上階へ移動

土砂災害の危険がある場所を知る

ハザードマップを確認しておくこと、どのような場所に住居が建っているか知ることが重要です。

土砂災害の危険がある場所は以下の通りです。

  1. 傾斜地の造成地
  2. すぐうしろが崖
  3. 川が近い
  4. 裏山がある
  5. 過去に土砂災害があった

気象庁の“キキクル”をチェック

今年リニューアルして運用が開始された「キキクル」というサイトがあります。命を守るためにハザードマップと合わせて確認しましょう。

キキクルとは、気象庁が提供している「危険度分布」で、豪雨災害が起こる危険度を色で表したものです。

気象庁:キキクル(危険度分布)

上の画像は、6日9時40分時点の土砂災害の危険度の様子です。日本海側で長く雨が降り続いているため、主に福井県が黄色やオレンジになっていて、注意や警戒の表示がされているのがわかります。

キキクルを見るには、スマホやパソコンで「キキクル」と検索してください。キキクルを開いたら、お住まいの近くの地図を拡大し、画面の上にある「土砂災害」「浸水害」「洪水害」のまるいアイコンを押すことで、調べたい情報の今の危険レベルを知ることができます。

キキクルは現在の災害の危険度がわかるサイトですが、事前にどんな危険があるか調べておくことも大切です。国土交通省が提供する「重ねるハザードマップ」も合わせてご確認ください。重ねるハザードマップは、土砂災害や洪水、高潮、津波などのリスクを調べるものです。

上の画像は重ねるハザードマップで「大阪府大東市付近」の土砂災害のリスクを検索したものです。飯盛山や生駒山で、土石流危険渓流(土石流によって人家等に被害を与えるおそれがある渓流)や、急傾斜地の崩壊特別警戒区域(傾斜度が三十度以上である土地が崩壊する自然現象)などのリスクがあると表示されました。赤い表示は特別警戒区域に指定されているので、特に注意が必要な場所です。

自分の住んでいる場所に赤や黄色の警戒区域があるかどうか、必ず事前に調べておきましょう!

今の時期は梅雨の終わりに当たりますが、この時期には過去に何度も大規模な豪雨災害が起きてきました。命を守るための備えはやりすぎなくらいがいいかもしれません。これから台風や豪雨の時期ですが、改めて災害に対する心構えを持っておきましょう!

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

カテゴリー