大ちゃんの情報通信

今回は工事の賠償保険についてのお話です!

工事の賠償保険のお話をしていると、よくこんなお話を耳にします。

「事故の保険は元受けの方で入ってくれているから、下請け業者の私らは保険に入らんで大丈夫やねん!元受さんがカバーしてくれんねん!」

・・・果たしてそうでしょうか?

確かに、元受けさんは下請け業者の工事の事故もカバー出来る賠償保険に加入しておられると思います。

しかし、元受けさんには様々な下請工事業者さんがおられます。例えば先月は電気工事業者が、今月は塗装業者がというように、年間数回事故が起こり、保険の支払いが実際の年間支払い保険料を超えると、保険料の改定で値上げになる可能性があります。

「下請けにも最低限の保証でもいいから加入しておいてほしい!

というのが本音ではないでしょうか?

また、保険ですべてが補償できるわけではありません!

保険にはルールがあり、補償できる範囲、できない範囲があります。すべてに補償する保険など魔法のような保険はないと言えるでしょう!

例えば、お客様が元請けで新築戸建てを建築される会社だとします。

当然、基礎工事から外構、内装、水回り、電気、屋根、防水、塗装と一式建物すべてを工事されます。

工事完了直後引き渡し前に、屋根工事または防水工事が原因で漏水事故が発生し、天井、壁、床など自分の工事したもののみが水浸しになりました。

元請けは賠償保険と特約(仕事の目的物)、建設工事保険(工事用物損害)に加入しておられますが、今回の事故だと工事完了後の他物への損害は起きておらず、仕事の目的物も免責となり、保険対応は厳しい状況です。

しかし、屋根工事または防水工事業者さんが賠償保険に加入しておられると、内装の天井や壁、床は他人さんの工事物ということになり、唯一、特約(仕事の目的物)がセットされていれば保険適用となります。

ですので、元請け業者さんの補償できない部分を補填する意味でも、下請けさんの保険加入は必須といえます!

インターネットの普及で施主様より、「保険加入している下請け業者さんを入れてほしい」という声もあり、下請けだから保険を備えしなくていいという時代ではなくなっています。

工事の保険加入=安全に対して意識のある業者さんという、消費者の一つの指標になっているのかもしれません!