自動車保険とは?保険入門その②
こんにちは!今日は「自動車保険とは?」というテーマで、自動車保険の必要性や補償について一緒に学んでいきましょう!
日本の自動車の保有台数
一般財団法人 自動車検査登録情報協会によりますと、2017年5月末時点での日本の自動車保有台数は、8146万921台だといいます。同じ協会の調査で都道府県別の普及率の上位とワーストもわかっています。
都道府県別の普及率上位
1位・・・福井県(1.749台)
2位・・・富山県(1.702台)
3位・・・山形県(1.608台)
ワーストは
1位・・・東京都(0.445台)
2位・・・大阪府(0.651台)
3位・・・神奈川県(0.720台)
この結果から分かることは、やはり都会の地域では維持費等がかかる、交通手段に困らないなどの理由で、自動車を保有していない家が多いということです。一方で上位の3県は交通手段が不便であったり、維持費等も都会と比べてかなり抑えられるということから、自動車の保有率が高くなっていると考えられます。
ここで私がお伝えしたいのは、自動車保険の必要性です!自動車の普及率をみると、まだまだ自動車保険の必要性をお伝えしていかなくてはならないと思いますので、ここでは簡単にわかりやすく自動車保険について解説していきたいと思います。
加入義務がある自賠責保険とは?
自動車保険は、自賠責保険と任意の自動車保険の2つに分けられます。
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)とは、自動車による人身事故の被害者を救済するために、すべての自動車に契約することが義務付けられている強制保険のことです。自賠責保険の商品や保険料については、保険会社ごとに違いはありません。
自賠責保険の補償内容
自賠責保険で保険金が支払われるのは、他人を死傷させるなど人身事故によって賠償責任が発生した場合に限られます。
損害の内容と被害者1名あたりの限度額
- ケガによる損害・・・120万円
- 後遺障害による損害・・・4,000万円~75万円
常時介護を必要とする場合:4,000万円
随時介護を必要とする場合:3,000万円
上記以外の後遺障害:3,000万円~75万円 - 死亡による損害・・・3,000万円
※被害者1名につき支払保険金に限度額があります。被害者が複数いた場合でも、限度額は減額されることはありません。例えば2名の方が亡くなった場合、3,000万円×2=6,000万円が支払われます。
後遺障害は第1級~第14級までの等級認定があり、保険金の支払いは等級別に決められています。
自賠責保険で支払われない場合
100%被害者の責任で発生した事故(無責事故)は、自賠責保険の支払い対象にはなりません。例えばセンターラインオーバー、赤信号無視、わき見運転や居眠り運転などによる衝突事故などがあります。自賠責保険金の支払われない場合は以下の通りです。
- 契約者または被保険者の悪意による場合
- 重複契約の場合
- 加害者に責任がない場合
- 電柱に自ら衝突するようないわゆる自損事故で死傷した場合
- 自動車の運行による死傷ではない場合
- 被害者が他人ではない場合
任意の自動車保険とは?
任意の自動車保険とは、自動車事故による様々な損害を補償する保険のことです。①賠償損害②傷害③物損害などの補償を組み合わせて契約します。
自動車事故による損害に対応する保険と事故事例は以下の通りです。
①賠償損害
対人賠償保険・・・歩行者をはねてケガをさせた。他の車に衝突して運転者・同乗者を死亡させた。
対物賠償保険・・・他の車に衝突してその車を壊した。他人の家の門にぶつかりその門を壊した。
②傷害
人身傷害保険・搭乗者傷害保険・・・川に転落して運転者がケガをした。電柱に衝突して同乗者が死亡した。
無保険車傷害保険・・・他人の車との衝突でケガを負ったが、相手方には対人賠償保険がついていなかった。
③物損害
車両保険・・・崖から転落して車が大破した。吹き飛ばされてきた看板が自動車に当たり大破した。自動車を盗まれた。
近年、人身事故による損害賠償額が高額になる場合が多くなってきています。自賠責保険だけだと限度額があるので、補償は十分だとは言えません。いざという時のために、任意の自動車保険に加入して備えておく必要があるのです。
対人賠償保険とは
対人賠償保険とは、自動車事故によって他人を死傷させ、損害賠償責任を負った場合に、自賠責保険で支払われる限度額を超える損害賠償額に対して保険金が支払われる保険です。「他人」への損害を補償する保険なので、自分の子供や父母などは補償を受けられません。別居で生計が別の親戚、独立した子供は補償を受けられます。
対人賠償保険で支払われない場合
- 故意によって事故が起きた場合
- 戦争・暴動などの異常事態によって生じた場合
- 地震・噴火または津波によって生じた場合
- 台風・洪水・高潮によって生じた場合
- 記名被保険者、配偶者、父母、子供などが被害者となった場合
- 競技などで自動車を使用して事故を起こした場合も保険金は支払われません。
※対人賠償保険では、被害者救済の観点から、無免許運転や酒気帯び運転などの事故であっても保険金が支払われます。
対物賠償保険とは
対物賠償保険とは、自動車事故によって他人の財物に与えた損害に対して、損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われる保険です。対人賠償保険と同じ考えで、「他人の財物」に与えた損害を補償する保険なので、配偶者などの財物への損害は補償はされません。
対物賠償保険で支払われない場合
- 故意によって事故が起きた場合
- 戦争・暴動などの異常事態によって生じた場合
- 地震・噴火または津波によって生じた場合
- 記名被保険者、配偶者、父母、子供などが使用または管理する財物が損害を被った場合
- 競技などで自動車を使用して損害を与えた場合も保険金は支払われません。
※対物賠償保険では、被害者救済の観点から、無免許運転や酒気帯び運転などの事故であっても保険金が支払われます。
人身傷害保険とは
人身傷害保険とは、自動車事故により乗車中の方が死傷した場合に、過失割合に関係なく保険加入時に設定した保険金が損害分だけ支払われる保険です。自分と家族のケガに備えるための保険で、自賠責保険で足りない部分を補う任意保険の1つです。
人身傷害保険で支払われない場合
- 故意や重大な過失によって生じた場合
- 自殺行為・犯罪行為などによって生じた場合
- 無免許運転・酒酔い運転・麻薬などを使用して生じた場合
- 戦争・暴動などの異常事態によって生じた場合
- 地震・噴火または津波によって生じた場合
- 競技などで自動車を使用して事故を起こした場合
搭乗者傷害保険とは
搭乗者傷害保険とは、乗車中に死傷した場合に、保険加入時に設定した保険金が支払われる保険です。他人、本人、配偶者など死傷したすべての人に対して保険金は支払われます。また、この保険を使っても翌年の等級に影響が出ません。
搭乗者傷害保険で支払われない場合
- 故意または重大な過失によって生じた場合
- 自殺行為・犯罪行為などによって生じた場合
- 無免許運転・酒酔い運転・麻薬などを使用して生じた場合
- 戦争・暴動などの異常事態によって生じた場合
- 地震・噴火または津波によって生じた場合
- 競技などで自動車を使用して事故を起こした場合
人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違いは、補償の対象となる事故です。搭乗者傷害保険では、ご契約の自動車に乗っている場合の事故が補償されるのに対して、人身傷害保険では他人の自動車などに乗っている場合や、歩行中の事故に対しても補償されます。
車両保険とは
車両保険とは、自動車が偶然な事故によって損害を受けた場合に保険金が支払われる保険です。契約の自動車への損害を補償するもので、補償範囲は交通事故、盗難、台風、洪水などで水没してしまった場合も含まれます。
車両保険で支払われない場合
- 故意または重大な過失によって生じた場合
- 無免許運転・酒酔い運転・麻薬などを使用して生じた場合
- 戦争・暴動などの異常事態によって生じた場合
- 地震・噴火または津波によって生じた場合
- 詐欺や横領によって生じた場合
- 競技などで自動車を使用して事故を起こした場合
- 自動車の欠陥・さびやその他自然の消耗による場合
- 故障による場合など
この他にも様々な特約があります。
様々な特約について
- レンタカー費用特約
- 個人賠償保険
- 弁護士費用特約
- ファミリーバイク特約
- 自宅車庫他社運転特約
- 臨時代替自動車特約
- 車内身の回り品特約
この他にも様々あるので、ご家族構成や使用目的によって組み合わせてご契約することで安心して使用できます。特約については各保険会社によって内容に違いがありますので、必ずご確認ください。
ドライバー保険について
最後に今の時代に多いと言われている、車を持たずに必要な時に車を借りている方向けの「ドライバー保険」について説明いたします。
ドライバー保険は、対人賠償・対物賠償・自損事故について補償されます。ただし借りた自動車への損害や、同居の親族が所有している自動車を借りて起こした事故の場合は支払われません。
ドライバー保険で補償される自動車は次のいずれかである必要があります。
- 自家用乗用車(普通・小型・軽四輪)
- 自家用貨物車(小型・軽四輪)
- 二輪自動車
- 原動機付自転車
普段から関わりの多い自動車への保険について、今回はお話いたしました!ぜひ事故には気を付けていただき、本日も安全運転でお願い致します!
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