“顕著な大雨に関する情報”本日より運用開始
気象庁は「線状降水帯」による大雨が確認された場合、土砂災害や洪水の危険性が急激に高まったことを知らせる「顕著な大雨に関する情報」の運用を本日6月17日より始めました。昨年7月に熊本県を中心に大きな被害が出た熊本豪雨や、平成30年の西日本豪雨の原因が「線状降水帯」です。
線状降水帯とは?
線状降水帯(せんじょうこうすいたい)とは、発達した複数の積乱雲が帯状に連なり、大雨による被害をもたらす雨域のことです。日本で起きた集中豪雨のうち、台風によるものを除いて約3分の2が線状降水帯によるものだとも言われています。
線状降水帯はこれまでの豪雨災害で繰り返し確認されており、短い時間で状況が悪化する危険な雨の降り方が特徴です。
顕著な大雨に関する情報が出る基準は?
「顕著な大雨に関する情報」が発表される基準は、3時間の解析雨量が100ミリ以上の範囲が500平方キロメートル以上あり、一部は150ミリ以上に達していること、そしてその領域の形状が「線状」であることなどとしています。
今日から運用が始まっている「顕著な大雨に関する情報」ですが、予測の情報ではないため、この情報が発表されたときにはすでに屋外への避難が難しい状況となっていることも予想されます。さらに過去の災害から見ると、この情報が発表される条件でなくても被害が出ていたケースがあるということです。
このため気象庁は、市町村からの避難情報や、河川の水位情報などをもとに早めの避難を心掛けてほしいとしています。
今年5月に変更された大雨警戒レベルとの関係ですが、位置づけとしては「警戒レベル4相当以上」だとしています。大雨警戒レベルの変更についてはこちら(新避難情報)のブログもぜひ参考にしてください。
大雨に関する情報は「警報」や「特別警報」をはじめ、「記録的短時間大雨情報」や「土砂災害警戒情報」などすでに多くあり、わかりにくくなるという指摘もあります。
災害が起きる前に必ずこれらの情報が発表されるとは限りません。たくさんある防災気象情報をしっかり理解し、自ら身の回りの状況を確認し、自分や家族を守る判断力が必要になっています!
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