コロナ・インフルエンザ「混合ワクチン」とは?
9月17日、厚生労働省のワクチン分科会がワクチンの3回目の接種、いわゆるブースター接種は必要だと判断し、日本でも行う方針が決まりましたが、アメリカでは3回目の接種の際に「インフルエンザのワクチンも同時に接種してしまおう」という研究が進められています。
アメリカのモデルナ社は、新型コロナウイルスの追加接種と、季節性インフルエンザのワクチン接種を一度に行う「混合ワクチン」を開発中であると発表しています。また、アメリカのノババックス社も「混合ワクチン」の初期段階の臨床試験を始めているとのことで、来年の前半には予防効果などの詳しい結果がわかる見通しだということです。
1つのワクチンで複数のウイルスを予防するものはこれまでにもありましたが、新型コロナウイルスに関しては開発が成功すれば世界で初めてとなります。
2020年~2021年の国内でのインフルエンザの推計患者数を見てみると、
他のシーズンと比べて大きく減っていることがわかります。
人の往来が少なくなり、多くの人がコロナ感染対策をしたからということもあり、昨年度はインフルエンザの流行はなかったと結論づけられています。
ですが、今年はどうなるかわかりません。
厚生労働省の専門家会議の脇田座長は「去年流行しなかったということは、それだけインフルエンザに対する免疫が落ちている」と話し、今年の流行に警戒を示しました。
また、医師でワクチン分科会メンバーでもある中野教授も、「インフルエンザが年中流行している地域、例えば東南アジアのベトナムやラオスなどをみてみると、去年から今年にかけてインフルエンザウイルスは消えずに存在しているので、油断せずにインフルエンザワクチンを打てる人は打ってほしい」と話しています。
ワクチン分科会の判断では、現時点では別々に打つ必要があるとしていて、コロナワクチンを打ったあと、インフルエンザワクチンを打つまでに13日以上あける必要があるということです。また、インフルエンザワクチンについて、重症化しやすい高齢者や小さいお子様などは特に接種してほしいということです。
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