気になるアナフィラキシーとは?
ワクチンの副反応として報告されている「アナフィラキシー」についてのお話です。
アナフィラキシー
アナフィラキシーとは、発症後極めて短い時間のうちに全身にあらわれる重いアレルギー症状のことです。アレルギーの原因物質に触れる、食べる(飲む)、吸い込むことで引き起こされます。
アナフィラキシーの症状は、
じんましんなどの「皮膚症状」
呼吸困難などの「呼吸器症状」
血圧低下などの「循環器症状」
腹痛や嘔吐などの「消火器症状」
これらの症状のうち、2つ以上の症状が出るとアナフィラキシーと診断されます。
アナフィラキシーによって、意識障害などを引き起こし、場合によっては命にかかわるような危険な状態になることもあります。このような命にかかわる危険な状態をアナフィラキシーショックといいます。
国内コロナワクチンのアナフィラキシー
医療従事者から先行してコロナワクチンの接触が始まっていますが、医療従事者10万7,558人のうち、「アナフィラキシーの疑い」として報告された数は17例で、実際に「アナフィラキシー」と診断されたのは7例でした。そして、アナフィラキシーと診断された全ての方が回復しておられます。
日本では多くの事例を集めるために「疑い」の時点で厚労省に報告が上がってくる仕組みのため、実際にはアナフィラキシーではなかったという事例があるのです。また今回のコロナワクチン接触によって、アナフィラキシーショックに至ったケースはありません。
アナフィラキシー報告「女性が多い」
コロナワクチン接触によるアナフィラキシーは圧倒的に「女性が多い」と報告されています。日本だけでなく海外でも女性が多いそうなのですが、その理由は分かっていないようです。
ただ、今回のファイザー社のワクチンには、ポリエチレングリコール(PEG)という成分が使われており、この成分がアナフィラキシーを引き起こす「アレルゲン」になる可能性があるのではないかという専門家の意見があるといいます。
このポリエチレングリコールは、シャンプーや歯磨き粉などにも広く使用されている物質で、安全性が認められているため、多くの化粧品にも使われています。女性はポリエチレングリコールを使った化粧品に触れる機会が多いので、体の免疫が敵だと認識してしまい、過剰に反応する可能性も考えられるといいます。
アナフィラキシーは治療の方法がわかっています。
今回のコロナワクチン接種後、15分から30分待機することになっているので、もし異常があった場合でもすぐに医師が対応にあたってくれます。アナフィラキシーに過度に恐れる必要はなく、過去にアナフィラキシーを起こしたことがある方も医師に相談の上コロナワクチンを接種しましょう。
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