20年ぶり新紙幣7月3日から発行
来月の7月3日から20年ぶりに新紙幣が発行されますね。一万円札、五千円札、千円札の肖像画が新しくなり、デザインには世界初の最先端ホログラム技術が導入されるようです。世界初の技術とはどのようなものなのか、また、新紙幣の肖像画の人物紹介を簡単にまとめてみました。
新紙幣デザイン
新紙幣から採用される技術として、偽造防止のために最先端のホログラム技術が導入されます。ホログラムとは、物体の3次元像を記録できる立体写真のことです。新紙幣にはストライプ型のホログラムが採用され、3Dで表現された肖像が回転するという最先端の技術が用いられています。この技術の銀行券への採用は世界初だということです。
上の引用画像のように、紙幣の左上の小さい肖像画が見る角度によって回転するそうです。興味深いです!
また、高精細なすき入れ模様が採用され、肖像の周囲に緻密な線で構成された連続模様が施されています。
現在発行されている紙幣から継続して採用される偽造防止の技術もご紹介します。
1つは潜像(せんぞう)模様といって、紙幣を傾けると表面には額面数字の「10000」、裏面には「NIPPON」の文字が見えるというものです。
パールインキという、傾けると左右両端の余白部分にピンク色の光沢が見える印刷も継続して採用されます。
カラーコピー機などで再現が困難なマイクロ文字も継続されます。
他にも偽造防止の技術が施されます。詳しくは、新しい日本銀行券特設サイトをご覧ください。
新紙幣から表面の額面数字が、アラビア数字による料額表示に変わり、表示が大きくなっています。新紙幣の画像を見て一番に感じた違和感はアラビア数字でした!見慣れるまで時間がかかりそうです。
新紙幣の肖像画人物紹介
渋沢栄一
新一万円札の肖像画は、「近代日本経済の父」と呼ばれる実業家、渋沢栄一です。2021年に放送された大河ドラマ『青天を衝け』の主人公ということで記憶に新しいと思います。元々農民だった渋沢は、武士に取り立てられると、明治維新後の新しい国作りに深く関わりました。第一国立銀行、東京商法会議所、東京証券取引所などの企業や団体を設立・経営し、生涯に約500社の企業に関わったとされています。
津田梅子
新五千円札の肖像画は、日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子です。女子英学塾を創設し、生涯を通じて女性の地位向上と女子高等教育に尽力しました。アメリカ・ブリンマー大学で生物学を専攻した際に、執筆した論文が英国の学術雑誌に掲載されたため、「欧米の学術雑誌に論文が掲載された最初の日本人女性」と言われています。
北里柴三郎
新千円札の肖像画は、「近代日本医学の父」と呼ばれる細菌学者で、破傷風の治療法を開発した北里柴三郎です。内務省衛生局に勤務し、1885年にドイツ留学を命じられると、1889年世界初の破傷風菌培養に成功。翌年には破傷風菌抗毒素を発見し世界を驚かせます。さらにそれを応用して血清療法も確立し、帰国後は伝染病研究所を創立しました。1894年にはペストの原因調査のため香港に赴きペスト菌を発見しました。その後、慶應義塾大学医学部を創設し、日本医師会などの医学団体や病院の設立など、社会活動も積極的に行ったという、まさに近代日本医学の父といえます。
新紙幣発行まで1ヶ月を切り、ATMやレジの改修が急がれています。メガバンクの3社ではすでに、全国のATMと両替機で新紙幣の対応を済ませているようですが、小規模事業者には負担が大きく、準備を急がない判断をしている飲食店などもあるようです。読売新聞オンライン 新紙幣20年ぶり発行、準備に温度差…進むATMやレジの改修・小規模事業者は負担重く急がず
私たちの手元にわたるようになるのはもう少し先かと思います!何かの参考になれば幸いです。
上記以外その他参考:NHK首都圏ナビニュース 渋沢栄一 津田梅子 北里柴三郎の新紙幣 発行開始は2024年7月3日~一万円札“渋沢”五千円札“津田”千円札“北里”の功績とは~
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