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戦後75年 過去の戦争を風化させない試み

今年は戦後75年にあたる年です。昨日8月6日広島では原爆の日を迎え、平和祈念式典が行われました。新型コロナウイルスの影響で規模は縮小されましたが、平和への祈りに包まれました。NHKで式典の中継をしていたのを見ていたのですが、子供たちによる力強い平和の誓いが強く印象に残っています。

「人間の手によって作られた核兵器をなくすのに必要なのは、私たち人間の意思です。私たちの未来に、核兵器は必要ありません。」

被爆者の平均年齢は83歳となり、当時の話を直接聞くことができる機会は少なくなっています。これから先も風化することがないように、守られてきた平和を繋げていかなければいけません。今日は若い世代に戦争や原爆について広く伝えている試みをご紹介いたします!

もし75年前にSNSがあったら

1945年(昭和20年)にもしSNSがあったら、どんなことをつぶやいたのか。1945年の広島で実際に書かれた3人の市民の日記を手掛かりに、2020年の広島で暮らすメンバーが当時の生活を想像し、自分たちの言葉でつぶやくという取り組みがあります。ツイッターで「#ひろしまタイムライン」と検索すると、新聞記者の一郎さん、妊婦のやすこさん、中学1年生のシュンくんのアカウントが出てきます。被爆直後の様子などがリアルに伝わってきて、本当に胸が苦しくなります。

原爆投下前の3ヶ月前くらいからツイッターは更新されていて、当時の生活がわかるようなつぶやきです。つぶやきは日付と共に日記のような形式で更新されています。妊婦のやすこさんのつぶやきの一部をご紹介します。

「裏に住んでいる〇〇さんが今日疎開のために出発される。寂しい。」
「出兵中の旦那様からようやくお手紙が届いた。」
「空襲警報、解除されたと思ったらまた警報。こんな夜にもお産はあります。お義父さまは産科医なので人一倍に責任があるのです。」

当時の様子をリアルにSNSで発信するという新しい試みは特に若い世代には触れやすく、私自身もフォローして興味深く見ています。こちらからひろしまタイムラインのホームページにとぶと、当時の3人の日記の原文を読むことができます。是非ご覧ください!

あちこちのすずさん

2016年に公開された映画『この世界の片隅に』の主人公すずさんは、戦時中でも恋やおしゃれ、美味しい食べ物など、楽しみながら懸命に生きていましたが、すずさんのように戦時中を生きた人を探す「あちこちのすずさん」という試みがあります。NHKの番組で何度か放送され、大きな反響があった企画です。

こちらのサイトで「あちこちのすずさん」の戦時中エピソードを募集しています。当時の生活にあったささやかな日常の話を知ることで、新しい観点から戦争を知ることができます。8月13日㈭にNHKで「空襲の下の青春」「お弁当の思い出」などがアニメで放送されるので、お時間のある方はぜひご覧ください!

広島長崎の原爆の日や終戦の日はテレビでも特番などが多く放送されるので、意識する方が多いと思いますが、6月23日の沖縄慰霊の日も忘れてはいけない日です。1945年3月~6月の3か月間にわたって沖縄で地上戦が行われ、軍人や武器を持たない住民も多く犠牲となり、犠牲者は20万人を超えました。

多くの犠牲の上に今の平和な日本があるということを決して忘れてはいけません。歴史は繰り返すと言いますが、悲惨な戦争は絶対に繰り返されてはいけません。この先もずっと平和な日本であるために、過去の戦争を風化させることなく次の世代に伝え続けていきましょう。

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