自転車ヘルメット大事なわけ
4月から自転車を運転している人のヘルメット着用が努力義務となりました。
今年の3月31日までの道路交通法では、「保護者の方は、13歳未満の子供にヘルメットをかぶらせるよう努めなければなりません」となっていましたが、4月1日からは「自転車を運転するすべての人がヘルメットをかぶることに努めなければならないのはもちろんのこと、同乗する方にもヘルメットをかぶらせるように努めなければなりません。」となっています。(警視庁ホームページ参考)児童や幼児に対してもこれまでと変わらず、「保護者等の方は、児童や幼児が自転車を運転する際は、ヘルメットをかぶらせるよう努めなければなりません」となっています。
ヘルメットを着用しないとどのような危険性があるのでしょうか。
自転車死亡事故の約7割が頭に致命傷
JAFがおこなった人形を使った自転車同士の出会い頭衝突実験では、ヘルメットありとヘルメットなしで衝撃の差が大きくでたことがわかっています。
実験は母子3人が乗る自転車と男性が乗る自転車が出会い頭衝突をしたシミュレーションで、2台の自転車を各台車に設置し、時速20kmで牽引しておこなわれました。衝突した際の頭部損傷基準値(HIC)をヘルメットの有無で比較検証しました。
結果は「ヘルメットなし」の後方子供の人形の頭部損傷基準値(HIC)が15,000を超え、「ヘルメットあり」と比べて約17倍もの高い数値になったことがわかりました。幼児ではHICが570以上、成人では700以上の場合、頭蓋骨骨折となる可能性があり、HICが700~2,500になると死亡する可能性があると言われています。
警視庁調べでは、東京都内で発生した自転車事故で死亡した人の約7割が頭を強く打って亡くなったことがわかっています。自転車用ヘルメットを着用し、頭部を守ることが重要として、今年4月からヘルメットが努力義務になったわけです。
賠償額が減額されることも
道路交通法に詳しい高山俊吉弁護士によると、努力義務を怠ってヘルメットを着用せずに事故に遭った場合、「賠償責任を問われる事故の場合、賠償額を算定する際にヘルメットをかぶっていなかったことは、マイナスの要因になり得る」と話されています。(TBS NEWS DIG 自転車のヘルメット着用 大人も「努力義務」に “着用せず事故”で賠償額変わる?弁護士に聞いてみると 参考)
つまり、「ヘルメットをつけていないから被害がでた。だから賠償の額を減らしますよ」と主張されてしまうことが考えられるというのです。着用せずとも罰金になることはないとはいえ、賠償事故に遭った場合は、努力義務を果たしていたかどうかが重要になります。努力義務=やらなくていいではないのです!
改めて自転車の交通ルールを確認
道路交通法が改正されたことを機に、改めて自転車の交通ルールを確認しましょう。私も普段自転車で通勤しているので改めて確認します!
①車道が原則、左側を通行
歩道は例外、歩行者を優先
車道と歩道の区別があるところは車道通行、左側に寄って通行が原則。歩道を通行できる場合は、車道寄りの部分を徐行しなければならず、歩行者の通行を妨げる場合は一時停止。
②交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
③夜間はライトを点灯
④飲酒運転は禁止
⑤ヘルメットを着用
自転車に乗りながらスマートフォンの画面を見る「ながらスマホ」は絶っっ対にやめましょう!たまに両耳にイヤホンしてスマホを見ながら自転車に乗ってる人を見ます・・・恐怖心とかなし?逆に凄い。巻き込まれたら最悪なので周りをよく見て安全運転を心掛けましょう。
上のニュース画像をネットで見つけましたが、嘘みたいな本当にあった死亡事故です。(危険しかない「自転車スマホ」:死亡事故で有罪、禁錮2年)
免許がいらず誰でも手軽に乗れる自転車ですが、手軽なぶん事故に遭うイメージを持つ人が多くないように思います。しかし、事故などで転倒すると致命傷を負ってしまう危険性が高いという事実があります。しっかりと危険性を認識し、「自転車も車と同じ」という意識を持って安全運転を心掛けましょう!
参考:警視庁ホームページ 自転車用ヘルメットの着用
警視庁ホームページ 自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~
JAFホームページ 自転車同士の出会い頭衝突(JAFユーザーテスト)
日テレ newszeroプライチ 自転車ヘルメットなぜ大事?
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